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書道で使う半紙は歴史がある日本独自の紙!半紙を詳しくご紹介

2023年10月16日
書道で使う半紙は歴史がある日本独自の紙!半紙を詳しくご紹介

習字の紙といえばすぐに思い出すのが「半紙」です。逆にいえば、半紙は習字の時に使う紙の印象が強くあります。半紙は習字の墨が引き立つ書きやすい紙です。半紙は大きさが中途半端で、持ち運びの半紙ホールダーも低学年の小学生が持ち運ぶには少し大きめです。そのような半紙について今回は歴史やプチ情報まで詳しく紹介します。

 

1.半紙とはどのようなもの

「半紙」といえば書道で使う紙の印象が強く、それは間違いではありません。一般的に使われている半紙の大きさは約33.4cm×24.5cmです。日常生活でよく見かけるA4サイズをひとまわり大きくしたサイズになります。この半紙が、書道初心者にとって一番書きやすい大きさといわれています。大き過ぎず、小さ過ぎず、筆を動かすのにちょうどよいサイズなのです。

 

1.書道で使う紙は半紙以外に全紙と条幅がある

習字では半紙以外にもよく使われるか別サイズの紙があります。半紙以外で代表的な書道用紙が「条幅(じょうふく)」といわれます。半紙よりも縦長の紙です。また、紙には「全紙」と呼ばれる半紙よりもいっそう大きなサイズもあります。ただし、この全紙が半紙の倍ではないのです。全紙を縦半分にしたものが「条幅」、別名で「半切(はんせつ)」といわれます。半紙は条幅を半分にしたもので、そこから「半紙」と呼ばれるようになったといわれています。

 

明治時代の半ばころから、半紙は主に書道で使われるようになりました。その影響もあり、現在でも、紙の大きさに関わらず書道で使用する紙を半紙と呼ぶ傾向があります。

 

2.半紙の歴史

半紙の歴史は古く飛鳥時代まで遡ります。飛鳥時代の7世紀後半、播磨国杉原谷村(現在の兵庫県多可郡多可町)の杉原谷において、手で漉かれていた杉原紙を起源とする説です。杉原紙は和紙で大きさが、16×11寸でした。これを半分に切った8×11寸のものを、半紙と呼んだという説です。

 

なお、現在書道で使われる半紙は、製造工場や地方により微妙な違いが発生する場合もありますが、ほとんどが半紙寸法として(33.4cm×24.5cm)で作られています。杉原紙の半紙とは大きさが異なります。

 

1.書道紙の大きさ

紹介したような半紙が生まれた歴史もあり、書道で使う書道紙のサイズは多種類あります。そのようななかで、書道の上級者がよく使うサイズは、四尺画仙(よんしゃくがせん)です。サイズは、約69cm×136cmになります。「全紙(ぜんし)」・「小画仙(しょうがせん)」とも呼ばれます。

 

この四尺画仙を基本として、これをたて半分に裁断したものが「条幅」・「半切」です。先ほども言いましたが、条幅を半分にしたものが半紙です。書道の公募展などに出品する際には、予め主催者サイドで決めた指定サイズが設けられるケースも多く、半紙以外の指定サイズがある場合は注意しましょう。以下が主な書道紙の概要です。

 

  • 四尺画仙(よんしゃくがせん):約 69cm×136cm  全紙
  • 半切(はんせつ):約34.5cm×136cm  全紙のタテ半分・条幅
  • 半紙(はんし):約33.4cm×24.5cm

 

3.半紙の使い方と特徴

書道で使われる半紙ならではの特徴があります。現在の半紙はほとんどが洋紙の製造技術を活かした機械漉きで作られます。低価格で気軽に使えるのが魅力です。手漉きの和紙に比べ、墨を吸い込みにくい特徴があり、墨が持つ独特の色がそのまま活きてきます。

 

1.半紙には裏表がある

半紙には裏表があります。半紙は両面ともに真っ白で、見た目だけでは判断できないことが多いのも特徴です。基本的に裏表は触ったときの感触で判断するのですが、つるつるとした感触を感じるほうが表で、ざらざらとした感触があるのと裏になります。一般的には、表を使って字を書きますが、上級者などは滲みが出ることもある、裏面を使って書くケースもあります。

 

2.B4判は半紙が基準

半紙とも関係が深いJIS規格(日本産業規格)にあるB判は、ほぼ日本でのみ流通している紙のサイズです。このB判が日本独自の規格として現在も採用されているのは、昔から使われてきた和紙のサイズを基準にしているためです。B判の縦横比は1.414で、バランスがよいサイズで、半紙だけでなく、雑誌・本・コピー用紙・宣伝用チラシや鞄のサイズなど、さまざまな製品の基準になっています。実際に、B4用紙 (25.7cm×36.4cm) は、半紙(24.5cm×33.4cm)の大きさを基準しているといわれています。

 

4.まとめ

習字の時間に何気なく使っていた「半紙」にもさまざまな歴史があり、今日の半紙が誕生しています。書道は無になれて、集中力を高める効果があるといわれています。半紙を大切に扱い、習字を楽しみましょう。

 

「書道研究 尚美社」は、東京都世田谷区にあります。東急・自由が丘駅の南口より徒歩2分の駅近です。石川青邱を筆頭に第一線の書家が複数在籍し、丁寧な本格指導で初心者の方も安心して書道の講習が受けられます。書道が本格的に学べ、師範資格の取得や開塾を目指すことも可能です。

 

また、当教室では、年齢に関係なく書道初心者の方が生涯楽しめる趣味となるよう、お手伝いも致します。さらに、世界へ誇る日本文化の「書」の継承者や、指導者の育成も目指しております。ぜひとも、書道に興味がある方は遠慮なく当教室にご連絡ください。

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